旋風ハ二三分位ノ後ニハ待乳山ノ
西側ト思ハレル邊マデ進ンデ行ツタガ大キサハ同樣デアツタ。
京阪電車の「稲荷」といふ停留場の
西側出口に立つと、簡易食堂、定食十銭と書いて、露路の奥を指してゐる看板が見える。
此地蔵堂の後、叉杖の
西側の枝にあたる勝間(こつま)街道に向うて、はなやと言ふ通り名の家があつて、やはり、折口を名のつてゐた。
西側は、欅や椋、榎などの大樹が生い茂り、北側は、濃い竹林が掩いかぶさっている。
午後の陽ざしが、ただ一つ
西側にあいた窓から入ってきて、破れたリノリウムの上に、鉄格子の影をおとしている。
穂高小屋附近は、唐沢岳の
西側に沿って吹いてくる風が奥穂の岩壁にあたり跳ね返って、とても凄く吹きまくる。
屋敷の
西側に一丈五六尺も廻るような椎の樹が四五本重なり合って立って居る。
ころは春五月の末で、日は西に傾いて
西側の家並みの影が東側の家の礎から二三尺も上に這い上っていた。