けれ共何時か一度、其宝はオービユルンの一家に
見出されて其物になる筈になつてゐる。
思ふに「上り」を語原と主張する為には、五月幟風の吹き貫き・吹き流しの類を「のぼり」と言うた確かな証拠が
見出されてから、復の御相談である。
星を眺めてゐると、星と語つた古代人の稚純な気持ちが、自分にも
見出されるやうな気がする。
其処には近代などに
見出されない、美しい宗教的気分が罩めてゐた。
無慾にして依古贔屓があってはならない、能才を
見出さなければならない、
しからば「いき」という語は各国語のうちに
見出されるという普遍性を備えたものであろうか。
又歌になる所と云つても、好い眼さへ持つてゐれば、何處にも詩は
見出されるのだから、今は私に興味があつた處をあげてゆくに止める。
それは恰度強い印象派の色彩のかげに微かなテレピン油の潤りのさまよふてゐるやうに彼の集のかげに今なほ
見出されずして顫へてゐたものである。
世間に絶對と稱せられるものが少くないが、もしそれが事實網の何所かに
見出されるなら、絶對と見るは錯覺であると想ふべきである。