重役の一人の繃帯が誰の目にも着くので直ぐ訊かれるが、火事場の怪我で無いと聞くと誰も皆安心した顔をして、何の病気だと折返して
訊くものも無かった。
と
訊くと、娘は力無い声で、昨日から食事をしないので饑えに疲れ、水でも一口飲もうと、やっと渚まで来たが、いつの間にか気が遠くなってしまったというのでした。
クレマンソオはアントワアヌを信ずること篤く、その男とは誰だとも
訊かず、よしツと云つて承知した。
狭い店さきへ出て、再び何の用かと
訊くと、外では女の細い声で、御亭主にちょっとお目にかかりたいという。
彼が……では、Lha-mo-Sambha-cho へ行ったのか、いやいや、あすこへは決して行けるわけがないと、心では打ち消しながらやはり
訊かずにはいられない。
渋谷先生でもこられたならば、なにか適切な善後手段を
訊くことができるであろうと思ったが、先生はその夜ついに姿を現わさなかった。
事故などは少いでしょうと
訊くと、いやこれで案外多いのです。
そしてあれからどうしたかということは
訊かずに離れてしまった。
「姐さんは、そのとき、銀行の通帳を帯揚げから出して、お金ならこれだけありますと、その方に見せたというが、ほんとうですか」と
訊く。