奎吉自身としてもそんな
貯金から借りるのはどうしてもいやであつた。
母親は、物見遊山にも行かず、着ものも買わない代りに月々の店の売上げ額から、自分だけの月がけ
貯金をしていた。
小島玉太郎の場合は、夏休みをさいわいに、豪州を見てこようと思い、かせぎためた
貯金を全部ひきだして、この旅行にあてたわけであった。
私は、その二百五十円を何人に依って何処の郵便局で盗まれたかを検べるために、
貯金局に願って、出入の明細表を作って貰った。
私たちの
貯金が千円になったら半分はあれにやってもええ。
男は無事、かなりな
貯金と、事業の端緒を得て女を迎へに日本の東京へかへりました。
彼は家庭に、マネキン人形のように美しい妻君をもってい、またすくなからぬ
貯金をつくったという幸福そのもののような医学者であった。
乱山堆裡に茅蘆を結んでゐても、恩給証書に
貯金の通帳位は持つてゐたのだらうと思つてゐる。
僕の遺産は百坪の土地と僕の家と僕の著作権と僕の
貯金二千円のあるだけである。