こんな風に金と時間を
費すことが如何にフザケタものであるか、明かなことである。
逗子は少し遠方過ぎるから別としても、大塚巣鴨辺から通う人は少くも往復一時間半乃至二時間近く
費すであろう。
すべての行動が、いかにも馴れ切った世界に、大したエネルギーを
費すことなしに、いとも正確にすすめられてゆくという風に見えた。
この三人の学者は、毎時間に、五分間を観測と記録に
費すと、故障の突発しないかぎり、あとの五十五分間というものを過ごすのに、はなはだ退屈を感ずるのだった。
思うに父は、私らに対して、望むだけの本など買ってやらないのだから、自分の娯楽のために金を
費すことを遠慮したのだろう。
なにも、面倒な臨床学など習って実地研究の何年間など
費す必要は無いわけです。
銀座などとちがって、狭い山ノ手のカフェでは、孤独な客が他所のテーブルを眺めたりしながら時を
費すことはそう自由ではない。
私はそんなものを見るのに小一時間も
費すことがあった。
私が特定のファンを持たず、特定のファンを目標とせず、特定のファンについて何らの思考を
費すことなく、しかも何不自由なくその日を送つている理由は右のとおりである。
旧い家を去って新しい家に移った僕は懶惰に
費す日の多くなったのをよろこぶぐらいなものである。