挙句の果てに
賭場のあにいや予想屋にケチをつけてブン殴られ、鼻血を流し、前歯を折つてしまふのである。
彼氏の
賭場に於ける亢奮落胆が忍ばれるようであった。
貸元の
賭場ではなくて、車夫だとか、自由労働者とか、本職でもなしズブの素人でもなしという手合の半常習的なレッキとした大人の世界へのりこんで行くのである。
賭場は人生の片隅に正常な人生と絶縁されており、好きな奴が勝手に破滅するだけのこと、原始さながらの暴力対抗が行われても吾関せず、ですむかも知れない。
二代目の次郎左衛門は長い脇指の柄をそらして、方々の
賭場へ大手を振って入り込んだ。
こう見えたって若い時は、
賭場が立つと聞いた時は、十里二十里の夜道は平気で歩いたものだ。
政府も、学校も、工場も、
賭場も、女郎屋も、淫売屋も、教会も、寺院も、悉く是れ吾等自ら幻影を追ふて建設したる造営物に過ぎない。