新聞で読者の最も多いのは「人生案内」とか「
身上相談」という欄だそうだ。
美貌を鼻にかけるだけが能で、美貌が
身上だと思っており、芸術についての心構えが根底に失われている。
白ぼけた上へ、ドス黒くて、その
身上ありたけだという、だふりと膨だみを揺った形が、元来、仔細の無い事はなかった。
去年からの主人の放蕩で、佐野で指折りの大家の
身上もしだいに痩せて来た。
これらの矛盾を矛盾としてゞなく、即ち、矛盾であることを意識せずに、平然とその時々で、都合のいゝ自分をさらけ出すことのできる厚顔しさを
身上とする。
このマニエは顔はちよつと左団次に似てゐるが、芸はそれほどでなく、甘い通俗劇で『老けた色男』をやるのが
身上である。
掌中の兇相は自分自身の
身上であったことに気がつかなかったのである。
身上だって財産だって、潰れてしまうのあたりめえだ……」
丈「いや奉公人も大勢置いたが、宿屋もあわんから奉公人には暇を出して、
身上を仕舞おうと思って居るのさ」