菊池寛、山本有三、久米正雄、武者小路実篤、久保田万太郎の五人が
轡を並べて劇文壇にその才を放つた時代は大正初業から中期にかけてである。
武士は
轡の音で目を覚ますの喩で、正にいざといふ時には不思議に目が醒めますね。
首を反つくりかえらして口には雪のような泡を噛み、怒つた蟷螂のように前肢を挙げ、必死になつて
轡にぶら下る雑兵四、五人を引きずるようにして出て来た。
なみ/\の者ではよも渡すまじと見てあるところへ、殿は生月、梶原は磨墨、黒馬二匹が
轡をならべて、平等院の坤、たちばなの小島が崎よりざんぶ/\と乘り入つた。