かれらは汪のいましめを解いて、昨夜来の無礼をあつく詫びた上に、官道までつつがなく
送り出して、この事はかならず他言して下さるなと、堅く頼んで別れた。
うらうらと晴れた春の日の暖気に誘われて花子夫人は三時間も前に主人を
送り出した門前へまたも出て見ました。
或朝、この監獄の表門が、ぎしぎしと左右に開かれ、中から頭に包帯した一人の東洋人らしい男が
送り出された。
かう考へて来ると、明大演劇映画科の創設は、学校過剰といはれる現在、必ずしも高等遊民を世の中に
送り出すことにはならぬと思ふ。
お蓮は彼を
送り出すと、ほとんど毎夜の事ながら、気疲れを感ぜずにはいられなかった。
店員はほかにも四五人、金庫の前や神棚の下に、主人を
送り出すと云うよりは、むしろ主人の出て行くのを待ちでもするような顔をしていた。
談、刻を移して、予、暇を告げて去らんとすれば、先生猶しばしと引留られしが、やがて玄関まで
送り出られたるぞ、豈知らんや、これ一生の永訣ならんとは。
豪快ななかにしみじみとした人情味があり、弟子を世の中へ
送り出そう
送り出そうとされたところなど大器のところがあった。
主人夫婦を玄關に
送り出した圭一郎は、急いで二階の編輯室に戻つた。
そして宛てられた時間が切れてオスマン通りへ
送り出されると其処で始めてわれに返った。