見ると二本とも同じ人の毛で、根端の有様から推すとたしかに抜け落ちたものであるが、
遊離端は鋏で切った跡がはっきりついていた。
彼らは、純文学のアプレゲールのように、理窟倒れして、一現代と
遊離するようなことがない。
かうした考へから出た霊魂は多く、肉体と不離不即の関係にあつて、自由に
遊離脱却するものと考へられて居る。
殊に、純粋に名を藉りて、演劇を他のすべてのものから
遊離させることを慎みたい。
経済と文化との完全な
遊離であり、理想の無惨な喪失である。
「趣味の生活」といふ如き、一見、非難の余地のない目標さへ、単なる好事家の夢、時として、時代から
遊離した自慰的な雰囲気を想ひ起させるにすぎぬものとなるのである。
近代演劇に於ける「動作」の殆んどすべては、「言葉」の感覚から
遊離しては、何等適切な効果を生み得ないのである。
それがときどき演奏者の意志からも鳴り響いている音楽からも
遊離して動いているように感じられた。
仕事の上役としての小劍は、ほとんど下役との接觸を避けるやうな、一種の
遊離性を意識して保たうとしてゐたやうに見えた。
從つて思想家の生活には屡※孤獨の感情、空漠の感情、
遊離の感情が襲來し易い。