まして光をうけている
部分は、融けるような鼈甲色の光沢を帯びて、どこの山脈にも見られない、美しい弓なりの曲線を、遥な天際に描いている。
両者の関係は、
部分が全体に先立つ機械的構成関係ではなくて、全体が
部分を規定する有機的構成関係を示している。
ごんごん胡麻は老婆の蓬髪のようになってしまい、霜に美しく灼けた桜の最後の葉がなくなり、欅が風にかさかさ身を震わすごとに隠れていた風景の
部分が現われて来た。
それも花火に仕掛けられた紙人形のように、身体のあらゆる
部分から力を失って。
しかるに今の世の中では、土地は役に立つようなところは大
部分個人によって私有されているありさまです。
それで今、すこしく端緒をここに開いて、秋から冬へかけての自分の見て感じたところを書いて自分の望みの一少
部分を果したい。
顔はあたり前ですが、後頭部に——その
部分がお化けなのです。
しかも作家のつける折紙のほうが、論理的な
部分は、客観的にも、正否がきめられうるから。
いまこうやって思い出して見て、この男、あの男と
部分々々に牽かれるものの残っているところは、その求めている男の一部一部の切れはしなのだよ。
もとより多くもない領土、しかもその最良の
部分を持ち去られたのであります。