自分は食べずに少女には食べさせてやり、
野宿の夜は少女のために終夜蚊を追つてゐるのである。
前夜は、東俣の谷へ下りて、去年と同じくオリットの小舎に
野宿をした。
仕方がないので、今夜は山の中に
野宿をすることにきめました。
駈落ちをした女工が二人、干藁か何かの中に
野宿する。
私の生れた町の側に石手川という川があり、ここの堤防にはよく癩患者が
野宿をしていた。
まず牛車を雇って荷物を積み込み、そして道なき山を分け進んだが、もとより旅館はなく日が暮れると、ごろりと
野宿して避難民めいた。
既に、大地震の當夜から、
野宿の夢のまださめぬ、四日の早朝、眞黒な顏をして見舞に來た。
旅馴れた身は
野宿の覺悟で、幽に黒雲の如き低い山が四方を包んだ、灰のやうな渺茫たる荒野を足にまかせて辿ること二里ばかり。