そうだろう、兎も角も禁酒国ということになっている国の住人が
金箔附きの飲酒国、日本の船へ乗ったんだからね、浴びる程酒を飲むのは当然だろうよ。
成程これならば、この食客的紳士が、因ってもって身の
金箔とする処の知事の君をも呼棄てにしかねはせぬ。
舞台と云うのは、高さ三尺ばかり、幅二間ばかりの
金箔を押した歩衝である。
叔父さんは仏壇のところへ首を突込んで、別にそれを拝むでもなく、唯
金箔の剥げかゝつて来た位牌や、薄く塵埃の溜つた過去帳などを眺めて、悄然として居た。
僕はもの心のついた時から、この
金箔の黒ずんだ位牌に恐怖に近いものを感じていた。