客「エヽ此莨入は他人からの
預物ですから其方へお
預りなすつて、夫から懐中に些とばかり金子がありますが、是も一緒にお
預りなすつて。
夫の今にも破れそうな心臟——それを
預つてゐるといふ意識の如何に重いこと。
唯、一郷の精神生活を
預つて居る神職に、引き宛てゝ考へて見ると、単なる事務員では困るのである。
それは、私の
預つてゐる明治大学文芸科の一部門に、いよいよこの四月から、演劇映画科といふ一科を新設したことである。
あんたは——と夫の顔を見て——あんたは、さうだ、マダムM、ねえ、ちよいと、奥さん、此の人の右の手を
預かつて下さらない」
そこへ、畏友山本有三氏から近著戯曲集『同志の人々』の恵贈に
預つた。
之に加うるに賽児が洞見
預察の明を有し、幻怪詭秘の術を能くし、天書宝剣を得て、恵民布教の事を為せるも、亦真に是れ稗史の絶好資料たらずんばあらず。
彼女はその相手の軍服の左の肩に、長い手袋を嵌めた手を
預くべく、余りに背が低かつた。