この場合、言葉を代用して説明するよりは、一葉の写真を示すに如かず、写真に
頼るよりは、目のあたり実景を示すに越したことはない。
芸術家の立場としてはたゞ敬虔にして信実な高い芸術の力に
頼る外に最上の謙徳は無い、——と、かうしみじみと小生には考へ得られましたのです。
土佐の国を選んだというのは特に
頼る人があった訳ではない。
頼りない男であったが、順平には
頼るべきたった一人の兄だったから、学校がひけると、文吉の後に随いて金造の家へ行くことにした。
そんな時、僕は自分の視力に
頼るほかはないのだが、幸い僕は眼が良い。
この二人は、まったく親もなければ、他に
頼るものもなかった。
葢し君の性は駿敏、僕は則ち儒緩、君の體は彊健、僕は即ち羸弱、窃に以爲らく、一朝君に先だち、化して異物とならば、身後の事、應さに君の經紀に
頼るべしと。
かれは理智に
頼る探求検索の手を緩めずに、あまり放埓に亘らざる範囲において、ロマンチック思想にも触れてゆかうとする用意をもつてゐたかのやうに見える。
ふたりともこの世に
頼るものなく取り残されたひとりぼっち同志ですから、その仲のいいことは言うまでもありません。