虎の門琴平さまの朝詣りの帰りに寄ったという魯八は、国太郎の命令でそそくさとみやげの
お札もそこへ忘れ、急いで店先から出て行った。
昔はそういう連中のために、大師河原の
お札が品川にあったり、堀ノ内のお洗米が新宿に取り寄せてあったりして、それをいただいて済ました顔で帰る……。
菅笠をかむり、杖をつき、
お札ばさみを頸から前にかけ、リンを鳴らして、南無大師遍照金剛を口ずさみながら霊場から霊場をめぐりあるく。
毎晩、仮装舞踏会へでかけたり、
お札でたこをはってあげたり、小石の代りに、金貨で海の水を打ってあそんだりしました。
と、立直つて、襟の下へ一寸端を見せて
お札を受けた、が、老僧と机ばかり圓光の裡の日だまりで、あたりは森閑した、人氣のないのに、何故か心を引かれたらしい。