お大名はエテ、そういう
せりふを吐いて見たいものさ。
時代劇だからといつて、常に歌舞伎の「
せりふ廻し」をしなくてもよいが、せめて悪写実を離れた様式化がダイアローグのなかにもほしい。
厳密に云へば、一と
せりふ一と
せりふ、その言ひ方と「間」の取り方に私は文句をつけたかつた。
「
せりふ」が生きてゐるといふのはこの関係の見事な現はれである。
更に少し気をつけて見ると、新劇までが、もうそろそろ、「新劇の
せりふまはし」とでも云ふやうな型を作りつつあるやうである。
せりふの多い映画は不向きであるから、極力
せりふを少なくし、動きを多くし、あたうべくんば活劇風のものを作れと。