都こそかゝる夕はしのばるれ愛宕ほてるも灯をや
ともすと
東は悪因を有するものの徒に悪果を恨み歎ずるを笑ひ、西は冷※然として平らかなるものの如何
ともす可からざるを憎めるなり。
門は鎖して居るが、塀越しに見える庭に面した障子に、
ともし火の影がほの黄色く浮んで懐かしい。
見張りの交代もほど間近とみえ、魚油を
ともす篝の火が、つながり合いひろがり合う霧の中を、のろのろと、異様な波紋を描きながら、上っていくのだった。
小説界には最早二三世紀とも言ふべき程の変遷あり、批評界も能く変じ能く動きたるに、劇詩のみは依然として狂言作者の手に残り、如何
ともすべき様なし。