私はある日、暑かつたので、短いス
カートにノーストッキングで自転車にのつてカマキリを誘ひに行つた。
化粧することを心得、ス
カートの長さがいつも変って、ノートの隅に小さな字で詩人の名ばかり書き並べていようという。
彼女はその見取図を、ス
カートの裏のポケットに忍ばせていた。
褄は花の如く開かねば趣ないといふ廃頽的の江戸趣味も困るが、この理由をもつて、だからこそ和服も行灯式のス
カートにせよといふ改良論者はまた行き過ぎる。
「じゃあ、わたしは、いつものス
カートにしておくわ。
それからまたすこし行くと、こんど出てきたこどもは、ス
カートがほしいというので、女の子はそれもぬいで、やりました。