静かにそして確信をもつて……原稿の上へ指を置きながら、
マラルメは私に語つた。
マラルメは頽廃派だから歯が痛むと唄つてゐるが、私は齲歯を痛めてもならない。
ヴァレリー師が教祖
マラルメ師の書斎を語って、一歩と三歩の小さな部屋、と云っているが、原語は私が馬鹿正直に訳した通り、PAS というのです。
マラルメとマアテルランクは、此の意味で、最も「言葉を活かし」、最も「沈黙の利用」を識つてゐる作家であつた。
「
マラルメやヴアレリイを訳してゐれば、自分も詩を作らうなどといふ欲望は起らない」と。
「芝居には行きますか——いゝえ——さう云ふわたしも行きません」——この
マラルメの言葉は、殆ど、芸術を尊ぶものより送られた演劇への絶交状であります。
佛蘭西語を全く知らないでゐて、
マラルメを原詩から譯さうとするのは無謀である。
マラルメ、※ルレエヌの名家之に觀る所ありて、清新の機運を促成し、終に象徴を唱へ、自由詩形を説けり。
マラルメ、ヴェルレエヌの名家これに観る処ありて、清新の機運を促成し、終に象徴を唱へ、自由詩形を説けり。