お婆さんと男の子供はその連れで、四五日前から逗留している保久呂湯のただ
一組の客であった。
あとの
一組は四人づれで、これも女学校を卒業したて、というような年頃だ。
狭い職分や交際範囲の中に同じような空気を呼吸して来た若い男女が、どのみち
一組になりそうなことは池の中の魚のように本能的に感じられるものである。
寝床はもう
一組おなじ炬燵に敷いてあったが、旅僧はこれには来らず、横に枕を並べて、火の気のない臥床に寝た。
一組かと思うと、そうした組合せがいくつも後から出てくるのです。
一高時代は、
一組ずつの親友を作るものだが、芥川の相手は恒藤君であった。
その上二階にも
一組宴会があるらしかったが、これも幸いと土地がらに似ず騒がない。
一しきり立て込んだ客も、二階と階下とに
一組づゝゐるだけになつた。
「前科割り」の老看守は
一組の被告人に普通二人ずつつくこの護送看守の
一人なのだ。
大分古いのがあるのを視た、——こゝ等には
一組ぐらゐありさうな——草雙紙でない、と思ひながら、フト考へたのは此の相坂の團子である。