然し
不滅の人間、不変のエゴは形而上学と共に亡び去つてゐる。
然し人間に生と死のある限り、郷愁と童話が
不滅の生命をつづけるであらうことも疑ひない事で、単に時代性を持たない点で批難さるべきものではないのだ。
天主だのアニマの
不滅などといふのは俗人共をたぶらかす方便だらうな、ときりだした。
不滅の人間一般にくらべれば、五十年の人間は、いつも幼稚でバカバカしい。
即、永劫
不滅の神格を有する貴人には、誕生と言ふ事がない。
永劫
不滅の神格からいふと、人格の死滅は、たゞ時々中休みと言ふ事になるだけである。
然し
不滅の人間、不変のエゴは形而上学と共に亡び去っている。