どの人も筆を揃えて、江戸歌舞伎式の俳優の最後の一人であると伝えているが晩年の源之助は寄る年波と共に
不遇の位地に置かれて、その本領をあまりに発揮していなかった。
宇野氏は嘉村氏の
不遇の頃から極力推輓してゐたもので、嘉村氏との私交も普通のものではなかつたのだらう。
そして
不遇な男女が、哀別の涙をさへ、人に憚つて叫び上げたものゝ様に思はれ、我々をも動す強い感激が含まれて居る様にも見える。
だが、
不遇にも羆の肉だけは、いまもって食ったことがない。
不遇で病弱で、長く桂子に物質的補助をうけてゐる画家であつた。
長ずるに及んで、秘かに
不遇をかこって居たのも無理はない。
私はSは両親も兄弟も親戚もない、
不遇な男であることを想い出した。
語を変へて之を言へば闘争、欝屈、不平、短気、迷想、剛直、高踏、逆俗等ありて数奇
不遇不幸惨憺の境界に誘ふに足る源因なかるべからず。
次に純粋の映画脚本作家の
不遇による、オリジナル・ストーリーの欠乏ということも一応問題にしなければなるまい。