「それでも
二足三文で紙屑屋なんぞに売られてしまわなくって好かったね。
自分が
二足か三足で行ける所も、虱には一時間もかからなければ、歩けない。
ここは道具屋といっても、
二足三文のがらくたを列べているのではない。
馬吉は思わず耳をおさえて、目をつぶって、だまって
二足三足行きかけますと、こんどは耳のはたで、
肩掛け、洋傘、手袋、足袋、——足袋も一足や
二足では足りない。
日の光にむせるような声で、こう言うと、老婆は、杖をひきずりながら、
二足三足あとへ帰って、まず口を切る前に、上くちびるをべろりとなめて見せた。
二足三足進むと、「待て待て、帯の結びようが違う」と叱られる。
外の明るさに眼が眩み、はっきりしない足どりで、
二足三足庭の中を歩く。
二足つかみの供振を、見返るお夏は手を上げて、憚樣やとばかりに、夕暮近き野路の雨、思ふ男と相合傘の人目稀なる横※、濡れぬ前こそ今はしも、