底本の親本:「
亡友帖・清譚と逸話 〔復刻原本=海舟全集第十巻〕」原書房
そして大和から追われた嫡流の皇子は故郷たるヒダへ逃げこんで戦って
亡されました。
境内の変にからりとしている訳もこれで合点が行って、あるべきものが
亡せているのだなと思いながら、庫裡へと入った。
現在、われわれ旧イネ国の
亡民には、人間味なんて、むしろ無い方が、生活しよいのだ。
しかし
亡友の遺児であってみれば捨てて置くことは世間が蒼蠅かった。
項羽は、今日戦の始まる前に、二十八人の部下の前で『項羽を
亡すものは天だ。
母はからだが弱くつて……大層若くつて
亡なりましたが……
亡なつた時分に、私は十歳だつたと思ひます。
水瀦に映る雲の色は心失せし人の顔の色のごとく、これに映るわが顔は
亡友の棺を枯れ野に送る人のごとし。