どこの病院も
伝染病院を兼ねさせられ忽ち満員になってしまった。
けれど私は不安でならなかったので、翌日から会社を休んで、毎日
伝染病研究所へ通って、予防注射を受けることにした。
S教諭の私に対するこの態度は、自然他の助手連中や看護婦にも
伝染して、彼等も私を「痴人」扱いにしてしまいました。
降り続いた火事後の雨が霽ると、
伝染病発生の噂と共に底冷のする秋風が立つて、家を失ひ、職を失つた何万の人は、言ひ難き物の哀れを一様に味つてゐた。
尤も、年々何の村でも一人や二人、五人六人の患者の無い年はないが、巧に隠蔽して置いて※牛児の煎薬でも服ませると、何時しか癒つて、格別
伝染もしない。
桃山(の
伝染病院)行きや、消毒やいうて、えらい騒動や。
「然り身体が大切だ、だから帰郷したくないのだ、妹が肺病だ、
伝染したら何うする※ 己は今年は二十五の厄年だ、ひよつとすると
伝染するかも知れぬ、恐しい!