父はああいう奇人で、
儲ける考えもなかったのですが、この興行が当時の事ですから、大評判で三千円という利益があった。
「どかんと一発撃てば、それでもう、三十円丸
儲けさ」
それだけで仕方なしに、彼はどうにかして、金を
儲けることを考えた。
中には、「我々貧乏な作家の作品を集めて、一人で
儲けるとはけしからん。
これなどまだ小心で正直な方だが口先のうまい奴は、これまでの取りつけの米屋に従来
儲けさしているんだからということを笠にきて外米入らずを持って来させる。
今にあれが銭を
儲けるようになったら、借金を返えしてくれるし、うら等も楽が出来るわい。
ノラ いゝぢやないの(ヘルマーにすがる)少しでいゝから無駄使ひをさして頂戴、極少しでいゝから、ね? あなた、今に山ほどお金を
儲けるんぢやありませんか。