他のためにいのちをすてる、戦争は
凡人を駈って至極簡単に奇蹟を行わせた。
目をさましている時ほどしょッちゅうというわけではないが、大きなイビキと大きなオナラを同時に発するというのはあまり
凡人に見かけられないフルマイだと云われている。
一個の、ありきたりの
凡人に過ぎないことを充分に知つてゐたのだ。
権力富力を得れば濫用したがるのが恐らく
凡人の避けがたい弱点でもあらう。
馬鹿々々しさもこゝまでくると全く
凡人の及び難い天才とよばねばならぬ。
過ぎ難い世を、少しでも善くしようと言ふのは、宗教や道徳の為事であつても、
凡人の浄土は、今少し手近な処になければならなかつた。
凡人としてはそう遺言はくどくあるものではないと思ふ。
凡人とは、所謂「質」に関係のある呼び方ではなく、「量」に関係のある呼び方である。
また僕が桂をば非凡なる
凡人と評するのもこのゆえである。
彼は、謎や、難問や、象形文字が好きで、
凡人の理解力では超自然とも見えるほどの明敏さで、それらを解き明かす。
