それに、ニンゲルは古い型の亭主で、家族は彼に絶対服従、彼のすることには口をはさませなかったから、彼女にしても何をしているのか聞く
勇気さえなかった。
衣水子、木川子など、いずれも
勇気勃々、雨が降ろうが火が降ろうが、そんな事には委細頓着ない。
「せっかく、救けて頂いたようなものの、行先の覚束なさ、途中の難儀、もう一足も踏み出す
勇気はございません。
そこで、彼は
勇気を出して、草むらの中へふみこむと、両手でその玉をぎゅっとつかもうと——。
それらの名称によって概括される程、自分の作品の特色が鮮明で単純だとは、到底自信する
勇気がないからである。
これらのことをほんとうに考えつめてゆくともう不安でいっぱいになり、遺言放送を決行する
勇気がすっかり挫けてしまうのをおぼえるのである。
かういふ叔父はこの時にも相手によつては売られた喧嘩を買ふ位の
勇気は持つてゐたのであらう。
思慮分別の意識からそうなるのではなく、自然的な極めて力強い余儀ないような感情に壓せられて
勇気の振いおこる余地が無いのである。