敵の中で、夜の明けるのを知らなかつたのは実に自分ながら
度胸が可い。
けれど密航と云っても、そうロマンチックなものではなく、それを思いたつまでには余程の勇気と
度胸が要ることだろうと思う。
空想はかなり大きく、談論は極めて鋭どかったが、率ざ問題にブツかろうとするとカラキシ舞台
度胸がなくて、存外※咀逡巡して容易に決行出来なかった。
浪人組の頭深見十左衛門、その子息の十三郎、これが一方の喧嘩頭、従うもの二三十人、いずれも武道鍛練の、
度胸の据わった連中である。
そのため幾度が撃ち損じたものですが、この頃は
度胸が据わったためか、撃ち損じということはありません。
そこで僕は、西洋人が日本のどういふところに興味をもつてゐるかを知つた上で、さういふ興味のもち方を軽蔑してやるだけの
度胸が必要だと思つてゐる。
——すべて女というものは、男が
度胸を見せた時、すぐ飛びかかって行くものだとねえ」
ところが、あの年は馬鹿にまた猟がなくて、これじゃとてもしようがないからというので、船長始め皆が相談の上、一番
度胸を据えて露西亜の方へ密猟と出かけたんだ。
尤も君が愈いいと云へば、私も
度胸を据ゑて、承る事にするが。
抒情詩の境に言ひ及びては切りに熱情を称す、天火一
度胸に燃えてこそ、幽玄の琴絃初めて高調を弾するに堪へたれ。