若い頃はともかく
気骨も品位もあつたと谷村は思つた。
出がけのときは、やれ/\、また重苦しく
気骨の折れることと、うんざり致します。
その前時代の吉右衛門型であった「中車」の顔は、同じくその骨相は
気骨稜々としたものだったにしても、地顔の神経っぽさは無く、舞台顔へすっと抜けていたものです。
すると、これが奇態なもので、大名たちのうちにも
気骨のある者が交じっているのか、応じて叫ぶ声がきこえました。
広も可哀さうだし、お前さんも気兼だし、第一わしの
気骨の折れることせつたら、ちつとやそつとぢやなからうわね。