一人の女に関する限りは現実を殺したのだが、私はそこで、ここで私の半生に
区切りをつけて、全く新しく、別の現実へ向つて発足しなければならないのだと考へたものだ。
美津子は、コタツにあたりながら、文庫版のメリメの短篇「マテオ・ファルコオネ」を、
区切り区切り、調子をつけて読みあげてゐる。
結婚して、子供も大きくなって七十になって、そうして、やっぱり、青春——どこにも一生の
区切りがない、これは助からぬ話だと僕は恐れをなしてしまう。
それを
区切りとして夏の暑いさかりを階下の画室で、またお盆過ぎになって文展の制作を機に二階の画室へ、これが私の上下画室の使用期になっております。