雪を払ひてにじり入り、まづ慇懃に前足をつかへ、「昨日よりの大雪に、
外面に出る事もならず、洞にのみ籠り給ひて、さぞかし徒然におはしつらん」トいへば。
この倶楽部が未だ繁盛していた頃のことである、或年の冬の夜、珍らしくも二階の食堂に燈火が点いていて、時々高く笑う声が
外面に漏れていた。
性質の純な所が、
外面的の修養などが剥がれて現われたものである。
だから晩年になつて、源氏は
外面上の整ひや調ひを失ふと同時に、貴族社會の欲望と意力を以て表現してゐる。
外で暴風雨がして居るのなら、其樣に内に居る人物にも
外面に適合した樣な話をさせ、且つ行爲を演ぜさせねばならぬ。
去りながら
外面に窮乏を粧ひ、嚢中却て温なる連中には、頭から此一藝を演じて、其家の女房娘等が色を變ずるにあらざれば、決して止むることなし。
「モシできる事なら、大理石の塊のまん中に、半人半獣の二人がかみ合っているところを彫ってみたい、塊の
外面にそのからみ合った手を現わして。