するとその襖側のうす暗がりには、私の全く見知らない四十
恰好の男が一人、端然として坐っていた。
甚太夫と平太郎とは、年輩こそかなり違っていたが、背
恰好はよく似寄っていた。
いや、むしろその蒼白い顔や華奢な手の
恰好なぞに、貴族らしい品格が見えるような人物なのです。
また径の縁には赤土の露出が雨滴にたたかれて、ちょうど風化作用に骨立った岩石そっくりの
恰好になっているところがあった。
回数を積むにつれて私は会場にも、周囲の聴衆の頭や横顔の
恰好にも慣れて、教室へ出るような親しさを感じた。
つついてみると痙攣でも起してゐるらしい
恰好で、しばらくは動けなかつた。
おまけに※へはひる所だから、片手に袴をつかんだ儘、心もち腰をかがめ加減にした、——その又
恰好もたまらなかつたつけ。
そして解した髪の毛の先が触手の
恰好に化けて、置いてある鉢から菓子をつかみ、その口へ持ってゆこうとしているのです。
この頃は自分の年
恰好から、自然上品向きのお客さんのお相手をすることが多くなったから。