が、その凄じさといったら、まるで真白な、冷い、粉の
大波を泳ぐようで、風は荒海に斉しく、ごうごうと呻って、地——と云っても五六尺積った雪を、押揺って狂うのです。
房枝は、三等船室の丸窓に、顔をおしあてて、左へ左へと走りさる
大波のうねりを、ぼんやりと、ながめていた。
今夜もまた、第十三潜水戦隊は
大波の中を、もまれながら進んでいるのです。
起伏あたかも
大波の如く打続きて、いつ坦ならむとも見えざりき。
をりよく雲なく気すみし夜なりしかば対岸の松影歴々として数ふべく、
大波小波、磯をうち、うちてはかへすさま夜目にもしるし。
飛脚は
大波に漾ふ如く、鬼門關で泳がされて、辛くも燈明臺を認めた一基、路端の古い石碑。