これは馬鹿にできないしやれた味で、今なら新じやがのごく
小粒のところで残りいものつもりにして食べる。
蒲原氏の顔を描くには、まづ福々しい一つの円を想像し、そこへ
小粒な、然しこれもまるまるとした目鼻口をちよぼ/\と落すだけでいいのであつた。
船長の畑中利平は房州の産で、日本近海の
小粒な真珠採取には多少の経験を持っていたから、特に興味をもって業態を学び、自得するところがあった。
あたし何だか、ぽち/\冷たい
小粒のものが顔に当るので雨かしらと思ひましたらね、花が零れるのですわ。
見るうちに「赤の
小粒」と出たり、見るうちに「仁丹」と出たり、せはしないことです。
そして腹の
小粒の卵に、ある一種の風味を求めて、私の村の人々は毎年春になると、遠く下総国の方から遡ってくるはやを、飛沫をあげて流れる利根川へ釣りに行った。
お駄賃に、懐紙に包んだのを白銅製のものかと思うと、銀の
小粒で……宿の勘定前だから、怪しからず気前が好い。
睫毛の間には、
小粒の涙滴が、一列に繁叩き出された。
「何が変わっているんだ、少し造りが
小粒なだけで、見りゃなかなか利発そうじゃねえか」