尻は躍るし、目はまわるし、振り落されないだけが見っけものなんだ。
が、この町が火事だと聞くが早いか、
尻を端折る間も惜しいように「お」の字街道へ飛び出したそうです。
彼の直鼻の先には継の当った金三の
尻に、ほどけかかった帯が飛び廻っていた。
突然その鼻の穴から
尻っ尾の長い猿が一匹、顋の上に這い出して来る。
下人は七段ある石段の一番上の段に、洗いざらした紺の襖の
尻を据えて、右の頬に出来た、大きな面皰を気にしながら、ぼんやり、雨のふるのを眺めていた。
下人は七段ある石段の一番上の段に洗ひざらした紺の襖の
尻を据ゑて、右の頬に出來た、大きな面皰を氣にしながら、ぼんやり、雨のふるのを眺めてゐるのである。
一人坊っちになるとそろそろ腹のすいたのを感じだしでもしたか、その子供は何の気なしに車から
尻を浮かして立ち上がろうとしたのだ。
すると如何にも羞しさうに長い
尻つ尾を垂らしたなり、何処かへ行つてしまつたとさ。
あの事務室の廊下に面した、ガラス障子をはずして、中へ図書室の細長い机と、講堂にあるベンチとを持ちこんで、それに三人で
尻をすえたのである。