法眼は学問があって
律義の方、しかし其の
律義さは余程、異っています。
景子達の日本的
律義にいくらか窮屈だったらしいガルスワーシー夫妻は急にくつろぎを見付けたように立ち上って、そそくさと玄関へ出かけて行った。
律義に組み合せた手の片一方に細く光る結婚指輪も、智子自身が新婚旅行のホテルの一室で、旅鞄から取り出して三木雄の指につけてやったものである。
そのためばかりではあるまいが、彼は、評判の孝行息子であり、
律義で勤勉な若者であつた。
純然たる芸術家の苦悩と、無為徒食の部屋住みの応揚さと、十年勤続のオフイスマンの
律義さとを同時に、その風貌のうちにひそませてゐる。
父親は
律義な職人肌で、酒も飲まず、口数も尠なかったが、真面目一方の男だけに、そんな新太郎への小言はきびしかった。