併しながら依代は、何物でも唯神の眼を
惹くものでさへあればよろしいといふわけには参るまい。
およそ月を観て興を
惹くは、山におけるより水におけるを勝れりとす。
その石に富んで居る此島は、私の感興を
惹くに足るものでなくてはならない筈であります。
もっとも同情を
惹くといっても、哀れっぽく持ちだすなど気性からいってもできなかった。
これは勿論私にも、幾分ながら同情を
惹くに足るものには相違なかつた。
人の眼を
惹くあはれさのありといふにもあらず、人の眼を驚かす美はしさのありといふにもあらねど、たゞ人の眼を射る烈しさを有てりとやいふべき。
国に一鉱山あるでなく、大港湾の万国の船舶を
惹くものがあるのではありません。
ただ耳より腮にかけし肉づきはかれの画心を
惹く殊に深かりしのみ。
これは勿論私にも、幾分ながら同情を
惹くに足るものには相違なかつた。