映画の本質にむすびついた美に就て、映画の上でしか在り得ない美に就て、U氏は正しい
感受性を持っていたのである。
勤勉で粘強な彼は、一面に於て、メスの如く鋭敏な
感受性と豊富な想像力を以てしばしば私を驚かした。
常人以上の人間的魅力——叡智と
感受性の豊富さ——によつて民衆の心を捉へ得る人物なるが故に、一段高き舞台に立ち得るのでなければならぬ。
そして横光氏の例の鋭い
感受性はその雰囲気の稜線を見事に発見した。
「誰にでも魅力のある俳優」とは、畢竟、俳優臭くない俳優で、最も人間的品位とあらゆる「美」に対する
感受性を備へた俳優でなければならない。
彼は自ら原始人を以て任じてゐるが、実は、近代的
感受性と一種の唯物観とが極度にその生活を支配する趣味的ボヘミヤンの典型である。
ただ、その
感受性には独特の粘り強さがあり、従つて、禁慾主義的とさへ思はれる忍苦の趣味的傾向が生れる。
人はもつと品高く、善悪に対する
感受性は遥かにデリケートであつたやうに見える。
彼の
感受性は、しかく鋭敏であるに拘らず、その好奇心に、ややナイーヴなものがあることは否めない。