けれどもこの人の、いまの静けさに
憎みを返す人があろうか。
人もしその倨傲なるを
憎みて、些の米銭を与えざらむか、乞食僧は敢て意となさず、決してまた餓えむともせず。
而して食料を求め、医薬を求め、労役し、奔走し、
憎み且つ愛する。
そして、その打撃から、起因するすべての苦しみを苦しみ、すべての不快を味わうごとに、彼は青木を
憎みかつ恨んだ。
彼は、愛も
憎みも、乃至また性欲も忘れて、この象牙の山のような、巨大な乳房を見守った。
元來、私は旅行や散策は嫌ひのはうで、處々方々を歩きまはるといふやうな心の餘裕を
憎みたく、大抵の場合一室に閉ぢ籠ることが永年の習癖になつてゐる。
昌黎其の放語を
憎み、言ふがまゝに其の術をなせよと言ふ。