センチメンタルな気風はセンチと呼んで唾棄軽蔑されるようになったが、世上一般にロマンチックな気持ちには随分
憧れを持ち、この傾向は追々強くなりそうである。
その年頃になると、男はもう女に対して精神的な
憧れだの夢だの慰めなど持てなくなつて、精神的なものはつまり家庭のヌカミソだけでたくさんだと考へるやうになつてゐる。
いざなみのみこと・たまよりひめの還りいます国なるからの名と言ふのは、世々の語部の解釈で、誠は、かの本つ国に関する万人共通の
憧れ心をこめた語なのであつた。
其は
憧れに於て恋の如く、うち出したい事に於ては文学を生む心に近づいたものである。
飛騨・肥後・阿波其他早耳の琵琶坊も、足まめな万歳も、聴き知らぬ遠山陰の親方・子方の村が、峯谷隔てた里村の物資に
憧れ出す時が来た。
これだけ日数があれば、
憧れの大峡谷で十分にキャンプ生活が楽しめるはずだった。
が、尾生の魂は、寂しい天心の月の光に、思い
憧れたせいかも知れない。
そして、その人々も光を
憧れ、春の訪れを待ちわびていれば、福寿草も太陽の燦爛と輝くのを待ち焦がれているからです。
これがおれの
憧れてゐた、不思議な世界だつたのだな。
われわれはエクスタシイと同時にアンツウジアスムを生ぜしめる動的美に
憧れたい。