煮炊きさせても、かれこれ役に立つ者もないではないが、ただ
憾むらくは人間の出来ている者がない。
憾むらくは金婚式を拳ぐるに至らず、私の為に末期の水を取ると臨終の際まで言いつゞけて遂に亡くなった。
唯
憾むらくは残虐を好み、屡侍女の耳などを削いでは玉葱と一しよに食ふさうである。
杜夫子、王積薪の輩、技一時に秀づと雖も、今にして其の観る可き無きを
憾む。
憾むらくは、通篇儒生の口吻多くして、説話は硬固勃率、談笑に流暢尖新のところ少きのみ。
何時かあの範実のやつと、侍従の噂をしてゐたら、
憾むらくは髪が薄すぎると、聞いた風な事を云つたつけ、あんな事は一目見た時にもうちやんと気がついてゐたのだ。