こういうと、きわめて日本料理は簡単に考えられるが、この天与の天味を
味わうということは、たかなかむずかしい。
僕の泊まった旅籠屋はかなりに大きい家造りではあったが、いかにも煤ぼけた薄暗い家で、木曾の気分を
味わうには最も適当な宿だと思われた。
警察へ届けたのでは、復讐の快感を十分
味わうことが出来ぬからねえ。
山国にいたころの家族は、お正月とか物日とかでなければ塩ものの魚さえも
味わうことができないのであった。
関西の方からくるいろいろの清酒を
味わうが、もっとおいしいのはないものかと考えるようになったのである。
この研究からまた現代における発達が未曾有の速度で進行しているということを認めて深き満足を
味わうことができるであろう。
そして、その打撃から、起因するすべての苦しみを苦しみ、すべての不快を
味わうごとに、彼は青木を憎みかつ恨んだ。
ある者は獲物のはまぐりの砂を吐かせる間もなしに直ぐに吸物にして
味わうのもあった。
深い闇のなかで
味わうこの安息はいったいなにを意味しているのだろう。
それで季節が季節だけに自分のウォーズウォルス詩集に対する心持ちがやや変わって来た、少しはしんみりと詩の旨を
味わうことができるようである。