女中が部屋の南の障子をあけて、私に
気色を説明して呉れた。
しかし彼等は三人とも、全然悪びれる
気色はなかった。
彼は捕手の役人に囲まれて、長崎の牢屋へ送られた時も、さらに悪びれる
気色を示さなかった。
のみならずそれはいつまで経っても、脚一つ動かす
気色さえなかった。
挙止侠にして、人を怯れざる
気色は、世磨れ、場慣れて、一条縄の繋ぐべからざる魂を表わせり。
が、小娘は私に頓着する
気色も見えず、窓から外へ首をのばして、闇を吹く風に銀杏返しの鬢の毛を戦がせながら、ぢつと汽車の進む方向を見やつてゐる。
唐桟の半天をひつかけた男は、煙草の煙にむせながら、思はず又苦笑を洩らしたが、鉄火な相手はそんな事に頓着する
気色もなく、手酌でもう一杯ひつかけると、
が、猫は鋭い目にぢつと彼を見つめたまま、寄りつかうとする
気色も見せなかつた。