そばに寝ている者が怪しんで、夜中にその寝床を照らして
視ると、ただその胴体があるばかりで首が無い。
もっとも山の高低や、緯度の如何に随って雪の多少はあるが、高山の麓になると、一年中絶えず雪を仰ぎ
視る事が出来る。
論語に博奕といふ者有らずやの語あり、孟子に奕秋の事あり、左伝に太叔文子の君を
視る奕棊に如かず、其れ何を以て免れん乎の語あり。
どれも小さなほど愛らしく、器もいずれ可愛いのほど風情があって、その鯛、鰈の並んだ処は、雛壇の奥さながら、竜宮を
視るおもい。
云いながらよく
視ると、柳橋の若い芸妓は島田を式のごとく美しく結いあげていたが、顔には白粉のあともなかった。
太つた方は下を
視るには視たが、垂れた上瞼の下から、半分おこつたやうな、半分気味を悪く思ふやうな目をして、横ざまに己の顔を見た。
然れども吾人詩学的の眼を以つて之を
視るときは、キリストと雖も明白なる罪過あるなり。
近いて
視ると例の石を持て居るので大に驚き其男を曳ずつて役場に出て盜難の次第を訴へた。