この九月の或る日曜日に、その「夏」の部を本の表紙にあふやうに画いたのであるが、板下として手際好く為上げるのには中々骨が
折れた。
真ん中から
折れて、襟のほうは窓の外に、そして裾のほうが教室の中へ……。
表通りの繁華から
折れ曲って来たものには、別天地の感じを与える。
細い横丁を二三度あちこちへ
折れて、飛びこんだのはアパートメントとは名ばかりの安宿の、その奥まった一室——彼等の秘密の隠れ家!
一本の足はあやまって
折れたのではない、初めから三本の足であるべく作られたものに相違ないので、梅沢君も不思議に思った。
俥が、横町へ
折れたとき、僕の目の前に現れた建物は、もっと悲惨でした、悲惨というよりも、醜悪といった方が、適当でしょう。
それへ向って二町ばかり、城の大手を右に見て、左へ
折れた、屋並の揃った町の中ほどに、きちんとして暮しているはず。
大概な金持の子も引き上げさしてしまうというのに、よくもねえ、さぞ、お骨が
折れましょう。
潮遠く引きさりしあとに残るは朽ちたる板、縁欠けたる椀、竹の片、木の片、柄の
折れし柄杓などのいろいろ、皆な一昨日の夜の荒の名残なるべし。