で、すっかり手を焼いてしまった僕は、幾度、その執拗な志を
抛棄しようと思ったかわからないんだ。
私が自分自身の為仕事を見出したといふこともこの
抛棄の決心を固めさせてくれました。
五茫々たる天命は知り難しと雖も、努めて汝等の家族に恃まず、汝等の欲望を
抛棄せよ。
如何にも其様な悪びれた小汚い物を暫時にせよ被ていたのが癇に触るので、其物に感謝の代りに怒喝を加えて
抛棄てて気を宜くしたのであろう。
この二人の相違は、政略的商人は支拂ひを受けない時に正直を
抛棄するが、信條としてゐる方は、たとひ彼がすべてを失ふとも、正直を續ける點にある。