上野駅には車夫集会所というのがあって、駅の車夫はそこに詰めるのが普通であるが、捨吉はモーローだから、辻で客を
拾う。
又、同じ書物にある八田・菅沼等の人々の天王寺で
拾うた円居は、井桁の紋の茜の四半で、別に馬印もあつたのである。
彼女は、急にしゃがんで小石を
拾うと先刻ボラのような魚の現われた辺を目がけて投げ込んだ。
鱒を
拾うというのは妙な話であるが利根川では珍しいことではない。
兎に角、あれは省線の駅の近所まで出て、円タクを
拾うつもりで歩いていたのだった。
聖護院の森だとか、糺の森などには、椎の実を
拾う子供が、宙にぶらさがっている死体を見て、驚くことが多かった。
ここらは海の遠い所ですが、鳥のおかげで、案外に海魚の新らしいのを
拾うことが出来ると云うのは、何が仕合わせになるか判りません。
二人の娘は楽しそうに、波打際を徘徊しながら、蟹を追い貝を
拾うに余念もなかったが、しばらくして姉娘は急に叫んだ。