袖中抄に「裹」字をよみて、莎草を編みて袋にしたるをいふ也、万葉集抄には、細き縄を
持物入るゝものにして、田舎の者の持つなりといへり。
それより、被害者が女であることだけはわかっているのだから、女の
持物とか、女の衣類などから探った方が早くないかね」
一番無難なのは食ひ物であるが、女の
持物に至つては全く自信がなく、失敗とまではいかなくても、おほかた、労多くして功少きを常とした。
又負けて
持物を取られて終うと、遂には何でも彼でも賭ける。
外套を着て、帽子を冠ってから、あらためて厠へ行き直したり、忘れた
持物を探しはじめたりするのが、彼の癖である。
それからどちらかと云ふと、禅超の方が
持物に贅をつくしてゐる。